和食のマナー!お椀の蓋の置き場所は?開かない時どうする?
洋食に比べて、和食は馴染み深いし、
お家でも食べてるからマナーは大丈夫!
根拠のない自信がありました。
しかーし、、、
先日、ちゃんとした一流の和食のお店で
ディナーを食べる機会があったのですが、
困ってしまうことがたくさんあり、愕然としてしまいました。
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和食のマナー
特に、お味噌汁やお吸い物などの汁物です。
- あれっ?開けた蓋の置き場所は?
- 正しい配置はどこが正しいの?
- お椀が蒸気で開かない!どうすればいい?
- 食べ終えたら、蓋は戻すの?
汁物のお椀に関して、曖昧なところが
いっぱいということに気づいてしまったのです。
そんなわけで、今更ですが、『和食のマナー』
今回はお椀についてだけ取り上げて、
徹底的に正しいマナーを調べることにします。
和食と洋食の大きなマナーの違い
和食のマナーと洋食のマナー
もちろん、たくさん違いがあります。
その中でも大きな違いはこれでしょう。
器に触れても良いかどうか?
洋食は基本的に器を持ち上げたりすることがない。
和食は器を触ったり、動かしても良い。
スープやコーヒー椀など、取手がついた食器以外
洋食では器を触る機会がありません。
それに比べて、和食は食器を手に取り
器を自由に動かすことができます。
逆に、テーブルにつけたまま、お椀を動かさないほうが
行儀が悪いとされ、マナー違反になってしまいます。
洋食に比べて、和食のほうが自分の手を動かす機会が増え、
よりアクティブ(笑)にならざるをえないのです。
そのため、所作が悪いと、洋食に比べて
マナーの悪さが目立つ結果となってしまうのです。
そう考えると、和食、、、実はマナーを誤魔化しにくいのです。
ちゃんとしたお作法を知っていたほうが良さそうですね。
和食の配膳ーお椀の正しい配置
和食の基本と言えば、一汁三菜です。
ごはん + 汁物 + 主役になるおかず + 2品のおかず
ここにお漬物などの香の物が加わります。
皿数としては6品になるのが基本の献立です。
和食の配膳の正しい位置からみていくことにしましょう。
主食(手前左):ごはん
一汁(手前右):汁物
主菜(奥右):主のおかず。お刺身、焼き物、揚げ物、蒸し物、煮物など
副菜(奥左):煮物、蒸し物、和え物、焼き物など
副々菜(奥中):和え物、煮物など
香の物:漬物など
香の物の位置は主食と一汁の間になり、
ちょうど真ん中あたりになります。
お食い初めのお膳の写真があるので、
これで見てもらった方がわかりやすいかも、、、
この場合、主菜がお膳に乗り切れなかったので、
焼き物が外に置かれています。
汁物の位置は手前の右側になります。
右利きの人はごはんと汁物の位置が逆の方が
食べやすい気がするのですが、どう感じますか?
これに関しては、汁物の方がお椀の高さが低いことが多いので、
奥にある主菜に箸を伸ばしやすいからという説が見つかりました。
お椀の蓋の正しい置き場所は?
一汁三菜の和食の配膳位置がわかったところで
次の疑問に移ります。
開けたお椀の蓋の正しい置き場所についてです。
複数の品が一度に出てくる場合。
一品、一品、わかれて出てくる場合。
ちょっと、ルールが違います。
複数の品が出てきて、すで配膳されている場合
前の写真のように、どどーんと、一度にお膳に乗っている場合ですね。
右に汁物があるはずなので、お椀の蓋は右側に置きます。
蓋に水滴が付いていることが多いので、それをお椀の中に
落としてから、蓋を裏返しにして右側に置きます。
汁物だけのお椀が一品で出てきた場合
お上品な和食のお店の場合は一品、一品
順次やってくることが多いですよね。
この場合は、お椀の奥に蓋を置きます。
やはり、水滴をお椀の中に落としてから
蓋は裏返しの状態で置きます。
一品づつ、配膳される場合は、蓋のついた煮物なども
同じように、自分から見て奥の方に蓋を置きます。
蓋を置く位置は違いますが、共通するのは
食べる時に、箸使いの邪魔にならない場所に置く。
なるべく自分から離れた場所に置き、
他の食器などとぶつからないように安全な場所に置く。
そんな共通点が感じられました。
洋食と違い、食器を動かすことが多い和食の場合は
器を傷つけたり、割ったりしないように
自然とそんなマナーになったのでは?
もし、基本の形でお椀が配膳されない場合は、
なるべく他の器とぶつからない位置に蓋を置く。
食べる時に邪魔にならない場所に蓋を置く。
そう考えておくといいかもしれません。
味噌汁のお椀の蓋が開かない!
お椀の蓋を開けようとして、ピターっと、
お椀と蓋がくっついて蓋が取れない。
お椀が開けられない。
これは誰しも経験したことがあるのでは?
まずは、運ばれてきて、すぐに蓋を取っておく。
お椀が暖かいうちに蓋を取っておくのがベスト。
お椀の中の温度が下がると、圧力が下がってしまい、
お椀と蓋が密閉状態になってしまうのです。
とはいえ、食べるのに忙しくて、蓋をすぐに開ける機会を逃してしまった。
そんな場合はどうすればいいのでしょうか?
これに関しては、こんな声がありました。
- お椀を上から手の平で覆って、お椀の本体を親指と反対の指で
挟み込み、楕円状にぐっと押して開ける。 - お椀の本体(汁の入っている方)を両手でぐっと押して開ける。
- 左手でお椀を強く握るように押さえて、
右手は蓋を持って、蓋との間にスキマを作る。
表現の仕方は違いますが、
要するに、汁の入っているお椀を押して
蓋との隙間を作るということになります。
しかし、この方法で気をつけないといけないのは
強く押しすぎると、テーブルやお盆の上でお椀が滑ってしまう。
強く押しすぎて、お椀が変形したり、壊れたりする可能性がある。
特に、高価な漆器などで、繊細な薄い作りのお椀の場合は
取り扱いは丁寧にしないといけない気がします。
そして、蓋を取る時は必ず左手(左利きの場合は右手)を
お椀の脇に添えながら取らないといけません。
片手でお椀を扱うことは絶対いけません。
私の経験になりますが、そこまで蓋が密着していない場合は
左手でお椀を抑えて、右手で少しづつ蓋をずらしていくと、
お椀の蓋が取れる場合があります。
お椀に力をあまり加えないので、気持ちとしては楽になります。
手の小さい女性にはオススメの方法です。
食べ終えたらお椀の蓋はどうする?
食事も終わり、お膳を下げてもらう時間になりました。
食べ終えたお椀の蓋はどうしていますか?
正式なマナーとしては、お椀の蓋は食後に元の通りに戻す。
これが正しいのです。
食べ終えたことを知らせるサインとして、お椀の蓋を
ひっくり返して、お椀に戻す人がいます。
マナーとしては良くありません。
1番の理由として、お椀を傷つける可能性が高くなるからです。
繰り返しになりますが、洋食と違い、器を手に取ることができる和食です。
お椀に限らず食器の扱いに十分注意する。
高級なお店では陶器、磁器、朱塗りの器など
高価な食器が使われています。
取り扱いには十分気をつけたいものです。
これが日本料理の基本マナーであり、正しい対応になるのです。
お椀の蓋を皿として利用する
最後になりますが、お椀の扱いについて調べていて
面白いマナーを見つけたので、シェアしたいと思います。
汁物のお椀ではなくて、もう少し大きいタイプのお椀。
多分、煮物や蒸し物などの副菜が入っていることが多いはず。
こんな料理が運ばれてきたら、大きいし、
重いし、手に取ったり、持ち上げたりするには、
ちょっと躊躇してしまうのでは?
その場合は、器を持ち上げずに、蓋を開けて、
それをお皿代わりにしてもマナーとしては大丈夫だそうです。
本来ならば、和食の場合、懐紙をお皿の代わりに使います。
着物を日常で着なくなった今の時代です。
懐紙なんて手元にない場合が多いはず。
そんな場合は、このお椀の蓋をお皿に使うマナーは活躍しそうです。
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